【電力自由化とスイッチング】簡単に電力会社が選べる支援システム

現在、ほとんど全ての家庭で既存の電力会社(一般電気事業者)から電気を購入しています。

電力の小売り自由化が開始すれば、一般家庭や小規模な店舗などでも新電力への契約の切り替えが可能になります。

煩雑になりそうな契約切り替えの手続きを補助するために準備されているのが「スイッチング支援システム」です。

それでは、スイッチング支援システムによるスイッチングがどのような仕組みなのか見ていきましょう。

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スイッチングとは何か

スイッチングとは従来、投資信託などで用いられる言葉で、保有している投資信託を売却し、新しい投資信託を購入することを表します。

この言葉が電力の分野で転用され、電力会社を切り替えることに対して使われるようになりました。

 

現在、新電力の業界には700社を超える企業が参入しています。

一般家庭に電気を販売できる登録小売電気事業者の数も、電力自由化が始まる2016年4月の時点では200社を超える見通しです。

これらの企業から自由に電力会社を選んで切り替えることが可能になりますから、手続きが繁雑化することが予想されます。

契約変更を迅速に行うことを可能にし、二重契約やどことも契約をしていない状況を防ぐために導入が予定されているのが、スイッチング支援システムです。

 

スイッチング支援システムとはどのようなシステム?

スイッチング支援システムでは、需要家(消費者)が新たに契約する電気事業者に契約の変更を申請すると、システムを通じて、従前契約をしている電気事業者や送電線を扱う業者へ情報が伝えられます。

関係する様々な業者への連絡が、ワンストップで完了し、スムーズに契約の変更が行われるというわけです。

このスイッチング支援システムは、基本的にはスマートメーターと連動する形で運用されます。

システム運用開始と並行して、まずは新電力への切り替えを申請した世帯から、順次スマートメーターへの付け替えを進めていく予定です。

 

▽情報を活用したプラン提案も

このスイッチング支援システムには、電力会社(一般送配電事業者)が持つ消費者の電力使用状況などの情報を、新たに契約する電気事業者に提供するという機能もあります。

この機能を使って、小売電気事業者は消費者それぞれに最適なプランを提供することができるようになります。

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システムを用いたスイッチングの流れ

小売電気事業者が、スイッチング支援システムを通じて契約を変更するまでの流れを見てみましょう。

 

▽プラン提案

消費者から契約変更の申し込みを受けた事業者は、まず、システムを通じて、一般送配電事業者が持つ消費者の設備情報を取得します。

このデータは、スイッチング支援システムを通じて、ほぼリアルタイムの入手が可能となります。

 

この時点で、情報を元に契約プランの提案を行うこともできますが、更に詳細な電力使用量のデータを取得し、的確なプラン検討をすることも可能です。

この場合は、申し込み者の同意を確認した上で、システムを通じてパスワードを発行し、情報を参照することができる仕組みになっています。

この一連の手続きは2営業日以内に完了するため、申し込みから2日以内には料金プランを提示し、契約変更手続きへと移ることができます。

 

▽契約変更

申し込み者から契約変更の申込書を受けとると、その後は再びスイッチング支援システムを用いて変更手続きが進められ、問題がなければ、早くて2、3営業日で手続きを終えることができます。

手続きの内容は、送配電ネットワークを運営する一般送配電事業者との間の「託送契約異動」手続きと、従前の電気事業者(全面自由化の時点では電力会社)に対して供給廃止を申し込む「スイッチング廃止取次」手続きの二つに大きく分けられます。

スイッチング支援システムのおかげで、申し込み者は、新しく契約したい事業者へ申し込むだけで、これらの複雑な処理を済ませることができるわけです。

 

システム稼働はいつから?

スイッチング支援システムの稼働開始は、2015年3月を予定しており、電力全面自由化が実施される4月には間に合う公算です。

システムの設計やプログラミングはほぼ完成しており、11月から2月にかけて電力広域的運営推進機関と小売電気事業者、一般送配電事業者との連携テストが実施されます。

プランの検討などを考えれば、早い時期での運用が期待されますが、個人情報の保護などの観点からみれば、慎重な対応が望ましい面もあります。

 

システムの活用で潤滑なスイッチングに

自由に事業者を選んで電力の契約ができる電力自由化では、手続きの煩雑さが市場の活発化を妨げる要因になりかねません。

その危険性を取り除き、消費者にとっては簡単な手続きで手軽に電力の乗り換えができるように補助してくれるのがスイッチング支援システムです。

システムの運用が障害なく行われ、スムーズなスイッチングが実現することに期待をしたいですね。

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